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第39回 2004/1/05

平成16年、2004年を迎えました。みなさま、明けましておめでとうございます。どのような年末を過ごされ、お正月を迎えられましたでしょうか。今年の正月は、ここ関東地方だけでなく、ほぼ全国的に穏やかで落ち着いた天候に恵まれたようです。みなさま、ご家族とともに平和で、健康にお過ごしのこととご推察いたします。

さて、本年2004年は、CEC設立以来、実に50周年を迎える記念すべき年にあたります。これまで、CECに関わってこられた幾多の諸先輩の皆様方、当社製品をご愛顧いただいているユーザーの皆様方の辛抱強く、かつ温かい励ましとご支援のおかげをもちましてここまでくることができました。まずは心から御礼申し上げます。

また、丁度2000年に新生CECを立ち上げまして、3度目の正月ともなります。必要最小限度のスタッフとともに、各自そのもてる能力の限り力を尽くしてまいりましたが、まだまだ不十分な点が多く、さぞご不満を持たれたユーザー様も少なくないこと、率直にお詫び申し上げます。特に昨2003年度は、SARSによる中国華南地区、香港、台湾の事実上の業務停止状態の影響をもろに受け、予定していた新製品の開発スケジュールが大幅に遅れることとなってしまいました。何とかパワーアンプ、AMP3300は年末に間に合わせることができましたが、ヘッドフォンアンプの改良モデル、HD53及び、CD-R、CD-RWにも対応できるベルトドライブCDプレーヤー及びトランスポート、TL51XZとTL51Xの発売が本年度に持ち越されてしまいました。みなさまのご期待に昨年度中はお応え出来ず、重ねてお詫び申し上げます。これら3モデル全て、春を待つことなく順次発売をしてまいりますので、今しばらくのご猶予を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

他方で、一部の皆様には既に周知のこととは存じますが、当社中国工場とタイアップして企画いたしました、廉価バージョンのCDラジカセの新モデルを昨年末に紹介させていただき、この分野での営業活動も昨年来開始いたしております。 ただこれに対応するサービス活動につきましては、まだまだその迅速性に十分とはいいがたい点も多く、全般的な品質向上とサービス体制の整備が緊急に解決すべきものとして持ち上がっております。品質の向上を目指したサービス体制の再構築を早急に実施することを、あらためてお誓い申し上げます。

昨年、アフガニスタンに続き、イラクへのアメリカ・イギリス軍の空爆によって口火を切られた戦火は、年を越しても未だにくすぶりつづけています。また我が「軍隊ではない」自衛隊がこの悲惨な煙を吸おうとしている状況は、世界政治の不安定さを私たちの日常生活に他人事ならざることとして不安感に包み込んできているようです。

こうした不安定な状況を反映したからでしょうか、若しくは時代の流れのなす「合理性」への純化からでしょうか、正月を彩っていたしめ飾りを見ることが大変少なくなってきたように思われます。自家用車のフロント部に飾られた簡易タイプのしめ飾りなどもまったく「合理化」されてしまったようです。「伝統」のひとつが消え去ったようです。

大晦日から元旦にかけて放映された、NHK教育放送の南アフリカの民俗音楽グループの演奏(声楽)プログラムは、刮目すべきものがありました。ジャズ、ソウルを生み出したアフリカ系アメリカンの原点を髣髴させる、伸びやかで自由な音楽表現。心の奥底に潜む人間の喜怒哀楽を何一つ押し殺すことなく、きわめてシンプルなリズムに乗せて開放していく業は、民俗音楽の枠にとどまりきれない普遍性を、見事に表現しているように聞き取れました。伝統文化の進化のあり方のひとつを学ばせてもらうことのできた新年のスタートでした。

CECも50年の歴史に恥じることのないよう、特に本年は気分を一新して精進してまいります。どうか皆様の変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。