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第96回 2008/10/01
2008東京インターナショナルオーディオショウ

IASJポスター

IASJ公式ポスター

 関東地方では、9月も最後の一週間となってから急に気温が低下、残暑の感も一掃され、皮膚感覚としてはまさに秋たけなわの趣です。他方、台風の本土上陸のほとんどなかった今年ですが、ここに来て東シナ海にある台風15号が九州地方をうかがうとの予報が出されています。急速な気温の変化、接近するかもしれない台風となにやら落ち着かない気象条件ですが、皆様いかにお過ごしでしょうか。

 今日から、2008年も第四半期、最後の三ヶ月間に入ります。最終四半期冒頭の最大のイベントが、恒例の「2008東京インターナショナルオーディオショウ」です。既に、9月29日付の当社のメールマガジンで詳細を発表していますが、ここで若干の補足をさせていただきます。

 開催日は今週末の金曜日(10月3日)から日曜日(10月5日)までの三日間、場所は昨年までと同じJR有楽町駅前の東京国際フォーラムです。三日間とも開始は午前10時からで、終了は第1日、2日は午後7時、最終日(日曜日)は午後5時ですので、ご記憶に留めてください。特に最終日には、閉会時刻を間違われる方がいらっしゃり、お互いに残念な思いをいたしますので宜しくお願いいたします。

 CECの参加はこれで三回目。これまでの5階の端から、一階下がり4階の同じ場所、G401に移動いたします。オーディオ評論家の先生方の講演の際には、すべての皆様にお入りいただくことができませんでしたが、少し広くなりましたので遅れて入場される方も諦めずにお出でになって見て下さい。また9月29日付のメールマガジンでは、評論家の先生方の講演スケジュールの日付が誤植されていました。週末の金曜日から日曜日までは、10月3日から5日までとなりますのでお詫びして訂正いたします。

 昨年は試作機をご覧いただきましたが、本年度はショーの直前に発売開始しました、CDトランスポート、TL1NとDA1Nの組み合わせを中心にご試聴いただければと考えております。TL1Nは70万円台、DA1Nは20万円台と、組み合わせで100万円未満を実現できました。世界中で評価の高いベルトドライブCDトランスポートは、100万円を超えるハイエンドDAコンバーターとの組み合わせでも何の遜色もないものと自負しております。ただこのCECの組み合わせの最大の特徴は、両者をスーパーリンクで接続したときに現れます。

 これまで当社の据え置き型のDAコンバーターには、このスーパーリンク端子をすべて搭載しておりました。接続端子は、パソコン業界では一般的な9pin D-SUB端子(通称D-SUB9pinと呼ばれます)を使用しておりました。残念ながら、このD-SUB9pinの端子付のパソコンケーブルでは、ケーブル自体の品質がハイファイオーディオには適さないものが多く、当社ではこれを特注してまいりました。ただ中には、市販品で問題を起こされる方もいらっしゃったことと、接続ピン数が多いため、接続上の不手際を招来する可能性もございました。

TL1NとDA1N

TL1N(上)、DA1N(下)

 そこで今回は、このD-SUB9pinの弱点を補ってあまりある接続端子、BNC接続を採用しました。独立した4本のBNCケーブルをそれぞれ接続していただければ、従来のD-SUB9pinでの接続よりもはるかに安定した接続状態を確保できます。DA1Nには、このBNCケーブル4本を1セットとして付属させております。また万一これを破損、紛失された場合でも、一般の家電販売店で購入されることも可能です(D-SUB9pinではこれをお勧めできませんでした)。他方で、ハイエンド業界には、1メートル数万円から数十万円のケーブルがたくさん開発販売されております。当社で付属しているBNCケーブルは、標準以上の品質であることは自負しておりますが、このBNCケーブルをハイエンドオーディオショップにてアップグレードすることも容易になりました。

 DA1NとCDトランスポートとの接続には、皆様おなじみのAES-EBU、光TOSLINK、同軸COAXIALがすべて可能ですが、TL1Nとの接続に際しては、是非この新しい端子を用いた、BNCスーパーリンク接続をお勧めいたします。TL1NとDA1Nとをスーパーリンク接続した際には、このDAコンバーターの表現力は、おそらくその価格の数倍若しくは数十倍もする他のDAコンバーターのもつDA信号転換能力と同等の実力を発揮できるものと自負いたしております。スーパーリンク接続の基本は、このホームページの「テクノロジー」の項目で説明されています。

http://www.cec-web.co.jp/technology/super_link.html

 ここでは、従来のD-SUB9pinの写真が参照されています。図でお判りのようにCDトランスポートからDAコンバーターへは、主要な4つの信号、オーディオデーター、L/Rワードクロック、ビットクロック、そして、マスタークロックが送られますが、これを他の信号からの干渉を受けることなく転送するためには、4本の独立したBNCケーブルの方が適切であることがご理解いただけるかと思われます。原理はそれほど難しいものではありません。マスタークロックだけを独立させた、CDトランスポートとDAコンバーターの接続もあるほどです。ただこれまでAES-EBU, TOSLINK, COAXIALという一般化され普遍化された方式以外のものを、残念ながらCEC以外では追求してこなかっただけです。当社ではこの接続を更に進化させ、D-SUB9pinからBNCへと切り替え、ここにご試聴を仰ぐ次第です。

 さて、お詫びしなければならいことがございます。このショーの期間に、発表、展示する予定でした、ウィーンアコーステック社のフラグシップモデル、THE MUSIC が生産の遅れから今回の開示を断念せざるを得ませんでした。どこまでもクリーンでありながらかつダイナミックな音楽表現を追及してきた同社の品質基準に、なかなか適合する完成品の組み立てが間に合わないものと憶測されます。まして、同社の最高級モデルですので、十分すぎる品質管理基準を持って完成品の音質試験を行っていることでしょう。明確なスケジュールを受け取り次第、メールマガジンや当ホームページであらためてご連絡させていただきます。今しばらくのご猶予をお願いいたします。

 他方で、ウィーンアコーステック社の新製品として、T-3GB (ベートーベン・ベイビー・グラント)を展示、ご試聴いただきます。T-3Gでは、試聴環境上大きすぎる、T-2Gより低域の表現にもう少し豊かさを持ちたいというユーザー様のご要望にこたえることのできる、中庸性を追求したモデルです。T-3Gでは3本の低域用ドライバーを備えていますが、T-3GBではこれを2本にしております。一般にそれぞれのドライバーは、微妙な誤差があり、それが僅かな位相の差となることがあります。その意味ではドライバーの数が少ないことは、音楽的なまとまりのうえでは決してデメリットにはなりません。お時間がございましたら、当社のブースでこの新製品T-3GBを、T-3Gと比較試聴いただければと存じます。

 不安定な気象状況です。この週末、ひいてはこの10月がどのような天候となるか、地域間の違いがあり予想がつきません。しかし、読書の秋、スポーツの秋、そして音楽の秋です。CECが今回皆様に発表しますいずれかの製品でも、この音楽の秋に寄与できることを祈っております。







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