White
White CEC LOGO HOME 製品 テクノロジー サービス 会社概要 コラム メール English White
White
タイトル

90
92


第91回 2008/05/01
ハンブルグより

 今年のゴールデンウイークは、一部の会社を除いて飛び石連休となっております。皆様この連休をどのように迎えていらっしゃるでしょうか。

 数年ぶりで訪れたドイツ、ハンブルグでこれを書いています。ドイツのハブ空港であるフランクフルトではなく、パリ経由でハンブルグに4月29日夜到着しました。

セイヨウカラシナ

パリ、シャルルドゴール空港の周辺も、土地の区画ごとに緑や黄色(セイヨウカラシナかと思われます)に彩られた畑が広がり、ヨーロッパもまさに春です。パリで乗り換え、1時間半ほどでハンブルグ到着です。さすがに高緯度(53.38度)に位置する都市だけあって、夜の8時30分まで日が射しています。日本の最北、宗谷岬の緯度が45度ほどですから、それよりもはるかに北極圏に近い位置なのです。欧州北部の春から夏にかけては一日がとても長くなります。

 ユーロが欧州連合体(EU)の共通通貨としてスタートしたのが2002年1月1日。その時の円・ユーロのレートは、1ユーロ117円でした。それから6年を経た今日、1ユーロ162円。何と38%強のユーロの上昇です(当社のウイーンアコーステック製スピーカーはユーロで購入していますが、昨年の秋、5%の値上げを実施いたしましたが、CECのかなりの物流コスト削減の努力をご理解いただければ幸いです)。

 EU(European Union)発足後、旧東欧圏にあった諸国が次々とこれに参加。2007年には27カ国が加盟し、このうち15カ国が自国通貨を放棄し、ユーロを単一通貨として採用しています。残り15カ国も遅かれ早かれユーロを単一通貨として承認することが予測されていますので、ユーロ圏の拡大傾向はさらに強まっていくでしょう。こうした拡大基調にある、新しく創設されたヨーロッパ経済連合体に対する評価が年々高まっていることの為替上の表現が、ユーロの国際為替市場での評価の高さに表れているともいえます。

 現在欧州で最も人口が増加し経済が活性化している都市は、ここハンブルグ(ドイツ)、そしてバルセロナ(スペイン)及びロッテルダム(オランダ)だと聞き及びました。すべて膨大な積載を誇るコンテナーが寄港する物流の中心地です。物の流れの中心となる都市にはヒトも集中し、その増加する消費も経済の活性化に寄与していくのでしょう。反面、モノの流れから取り残された都市や遠隔地では、おそらく逆に人口の流出と経済の低迷化が予測されます。かならずしも一方の繁栄だけを称賛できないのが現在の経済世相です。

 ハンブルグに久しぶりにやってきますと、この街の樹齢を経た多くの樹木に囲まれた落ち着いた佇まい、清潔な街頭と人々の簡素な色彩感覚に感心します。いったん市街地に入りますと一日中野鳥の声に囲まれ、環境と人々の生活との調和を図ってきたであろう長い歴史を感じます。

 さて、インターネットでの情報では、予測通り4月30日に衆議院では租税特別措置法改正案が可決され、暫定税率が復活したことが報じられていました。この間の原油値上げの要因を入れると、いったん1リットル130円代に下がったガソリン料金は、今日から160円にまで値上げされるようです。衆議院山口2区での補欠選挙での結果は、現政府にはほとんど影響を与えなかったようです。3月末からの一ヶ月間でのガソリン代大きな揺れ動きに、政治の不安定性が顕在化しているようです。

 さて、CECではこの5月から、エントランス・レベルの製品群に、画像対応i-Pod搭載可能なCDレシーバーシステム、MU-101を加えました。 一部の販売店様ではこの連休中にも展示いただけることとなりましたが、遅くとも中旬には、この製品群をお取り扱いいただいております販売店様の店頭に並ぶことと思います。一度店頭でご覧いただき、お聞きいただければと願っております。

MU-101

 他方で、ここヨーロッパで最も期待されている、新しいベルトドライブCDトランスポート、TL1Nと、それにマッチさせたD/AコンバーターDA1Nも開発の最終段階を迎えております。それぞれ一ヶ月後には皆様にご評価いただけるよう、設計スタッフを先頭として健闘いたしております。どうかご期待下さい。

 桜前線も北海道に及び、日本全国が春となりました。暖かくなった気候のもと、CECの製品が皆様の音楽生活のお役にたてることを願っております。




90
92